【黎明】
「僕が笑顔で嘘を言えるほど器用かどうかは、
 あなたが1番よく知っているはずだと
 思いますが」

その言葉に、心の芯から安堵する。

……そうだよね。
黎明はこういう状況で嘘を言ったり、
私を騙したりなんてしない。

【黎明】
「では、部屋に戻りましょうか。
 ……疲れているでしょう」

黎明はそう言って、私へと手を伸べた。